Motegi Street Shoot Out 2012 Round3
年間3戦を戦う、ツインリンクもてぎのドラッグレースの最終戦に参加してきた。
前回のタイヤトラブルを踏まえ、ホイールトラベルを再度見直し、車高調の全長変更とリアのウエイトに応じたスプリングレートの変更を行っておいた。
これで第2戦で製作した全長調整+ヘルパースプリングの2ウェイのシステムを広い調整範囲で使えるはず。
また、やっと使いこなせつつある3速ドラッグATのために、アルファの三沢社長の手によるエンジンの点火時期制御の設定が加えられた。
これが大当たりで、ステージング時のシビアな駆け引きでもATの発進トルクのコントロールが可能となり、ライバルたちのAT殺し?にも余裕のある対処ができる仕上がりとなった。
さて、毎年この最終戦は冬に行われ、冷えた路面にパワーの出るエンジンで凄まじく荒れたレース展開となる。
しかも今回は朝まで降り続いた冷たい雨の影響で午前中は走行不可能、プログラムは午後からのタイムアタックへと変更された。
雨で冷え切った路面で大パワー車両はタイヤが殆どグリップせず、開始早々に大クラッシュが発生するなど、例年にも増して大荒れの様相となった。
迎えた私たちの1本目のタイムアタック。
バーンナウトで通常の倍の時間は焼いたはずのドラッグタイヤがまるでグリップしない。
1000feetを走り切っても、まるで波間に揺れる船のように蛇行が止まらず、タイムは9秒前半。
車高とダンパー調整を見直して臨んだ2本目も9秒フラット止まり。
とにかくタイヤがグリップしないとお話にならない。
急遽、車両の荷重配分を再調整して3本目に臨み8.8秒まで縮める。
後に聞いたところでは、それでも当日の国産車クラスでは最初の8秒台入りだったそうである。
悪過ぎる路面のコンディションにやはり各エントラントも苦しんでいるようだ。
遅い昼食を挟み、与えられたタイムアタックは1回のみだ。
3本目の走行を参考にセッティングの微修正を行い、ラストアタックに挑む。
気短かな冬の日差しは既に落ちかけている。
ここでどうにか自己ベストの8.6秒をマークして今年最後のレースを終える事ができた。
このベストETは何と本日の国産車クラストップ、参加車の中では5位だった。
ところで、第2戦から縮めたタイムはたったのコンマ1秒(笑)
されどコンマ1秒なのである。
私たちがこのレースに初めて出場した時の区間タイムは11.6秒だった。
休日のたびにショップに出向き、工具を握り、試行錯誤を繰り返しながら少しづつ、本当に少しづつ6年間積み上げて来た結果だと思うのです。
「虚仮の一念岩をも通す」
今年最後に貰った8.6秒のタイムシートは我らがドラッグスープラにとって何よりも嬉しい成績表となった。